キタヴァの飢え I Text Audio /1 ⍟
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月の娘アロホングイはエゾミアの最初のものたちとの戦からのトゥコハマの帰還を祝うごちそうの準備をしていた。森の息子タウホアはそれぞれの鳥の種に宴に一羽を捧げるよう頼んだ。彼はその捧げ物をアロホングイに渡し、彼女はそれを大きな炉で焼いた。

たくさんの丸々と太った鳥が焼けていく所を見て腹が減ってきたキタヴァはアロホングイが暑い日中に休憩している間に焦げてしまわないよう見ておくと言った。アロホングイはキタヴァに礼を言ったが、彼女が寝ている間にキタヴァは焼いていた鳥を肉も、骨も、砂嚢も全部食べてしまった。。

起きてきたアロホングイはキタヴァが嘘をついたことに激怒した。鳥を見張っておくなどと言いながら全て食べてしまうつもりだったことに。トゥコハマが大きなカヌーに乗って帰還した時、アロホングイはキタヴァの身勝手な貪欲に罰を与えるよう頼んだ。

我らが戦の父トゥコハマは同意し、自分の口の最も鋭い歯を抜いた。そしてその歯でキタヴァの顔を斬る間、キタヴァを押さえておくようアロホングイとタウホアに言った。二筋の斬撃でキタヴァは目を失い、顔の十字の傷跡から血を流した。

その日から、キタヴァは食べるつもりのものを見張っておくと約束することはできなくなったのだ。

奴隷ウトゥーラによる語り
テオポリスのアーウェンによる書き起こし
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